令和8年第1回日野市議会定例会 所信表明への質疑

一般質問
令和8年3月10日
創る会代表 池田としえ

 新しい会派『創る会』を、佐藤琢磨、吉澤あかね、まご田さやかと結成し、本日は私池田としえが代表として質疑を行います。以後宜しくお願い申し上げます。

 市長就任から初めての予算編成ということで、所信表明から市民ニーズへの合致点に対して焦点を当ててお伺いさせていただきます。
 細かい政策のチェックなどは、この後に行われる予算特別委員会や一般質問などの機会にそれぞれ述べさせていただきたいと思います。

 市長は市政運営において、3つの優先政策を掲げておられます。

  1. 市民の生活を物価高から守る
     物価高に苦しむ市民や市内事業者を支援します。
  2. 健康で幸福度の高い街に
     心身が健康で生活満足度の高いまちを目指します。
  3. 豊かで心安らぐ生活を
     安心して働ける・住める環境づくりを行います。

 まず1番目の「市民の生活を物価高から守る」という姿勢は、自治体の長としての主な役割である「住民の安全と生活の福祉向上」に直結するため、評価する声が多いものの、財源や手法をめぐっては、多くの対策は国の「物価高騰対策重点支援地方創生臨時交付金」などに依存しており、交付金が終了した後の財源確保が課題であり、持続可能性、継続性の両面を見据えていく必要があります。

質問1 「市民の生活を物価高から守る」ための日野市独自の新規事業について

 市長が就任前から掲げている政策の「市民の生活を物価高から守る → 物価高に苦しむ市民や市内事業者を支援します」に該当する、日野市独自の財源のみを使った新規事業とはどこにあるのか教えてください。
 日本全国で行われている国や都道府県の補助金にぶら下げた政策でない、純粋な政策があれば教えていただきたい。簡単に「あるのか?ないのか?」の一言でも構いません。
  1. 健康で幸福度の高い街に
     心身が健康で生活満足度の高いまちを目指します。
  2. 豊かで心安らぐ生活を
     安心して働ける・住める環境づくりを行います。

 この2つの施策に共通するのは、健康で過ごせること、そして心安らぐ住環境であることが何よりも優先されるという意味だと存じます。

 日野市の中の環境と暮らしを鑑みるとき、単一のデータセンターとしては国内最大級の規模となり、全国的にも注目されるデータセンター設立の影響は、膨大な電力需要、日野市民が全域で取り組んでいるCO2排出問題、水、湧水や大気への影響、非常に危険な大量の危険物の貯蔵など、まさに日野市民全体にとっても、また近隣自治体にとっても大きな影響を与える存在として無視できません。

 そして何より、近年の戦争、紛争において、巨大データセンターはサイバー攻撃のみならず、ミサイルやドローンの標的となっていることは見逃せません。
 数日前、UAE(アラブ首長国連邦)でAmazonのデータセンターが爆破されたばかりではありませんか‼
 今、戦争はAIにやらせている時代です。

 なぜ日本はいつまでもコロナワクチンを定期接種化して、日本人に接種を進めているのか?
 なぜ急速に首都圏を狙い、データセンターが日本でこれほどまでに乱立しているのか?
 私たちは国防の面からも考えていかなければならないと思います。

 昨年2025年5月24日、東京大学先端科学技術研究センターの小泉秀樹教授を介する住民との調整会を経て、市長は同年9月12日に47項目にわたる住民要望事項などを網羅した指導書を三井不動産へ提出しておられます。

 それに対し、昨年12月8日には三井側から見解書および開発事業申請書が市に届けられ、これをもってわずか18日後の12月26日、市長は三井不動産に「指導基準適合通知書」を交付し、それに付属する協定書に調印しました。

質問2 データセンター建設を市は拒否できないのか?

 その適合通知書を送ると、会社側はまちづくり条例上の手続きは終わり、工事の着手届けに入れます。この認識は間違っているか?
また、建築基準法による確認申請の提出を市は拒否できない、この認識は間違っているか?
要するに、会社側のデータセンター建設を市は拒否できない、その認識は間違っているか?教えてください。

 もちろん、過去、数えきれないほど法に則った形で中身に瑕疵がない限り、適合通知は通達されているわけですが、データセンターはそれらの施設とは違う受け止め方をする危機管理意識が、市民を守るという起点に立脚したら大変重要だと思われます。これを提出することがどれくらいのリスクを市民や市が負うことになるのか。

 そもそも日野市環境基本条例に基づき設置された市長の付属機関である「日野市環境審議会」においても、慎重審議を求める数々の委員の意見も出されておりました。
より一層の配慮が必要であるというのは理解されているところでもあろうかと存じます。

質問3 指導基準適合通知書の交付について

 議員や日野市環境審議会にこの適合通知の話は伝えてあるのか。

 最後に、(3) 教育現場を応援する、より良い育ちに向けた整備投資
 「市内小・中学校のネットワーク環境を高速化し、学校で円滑に学習できる安定した通信環境を構築して、ICT活用による教育の質向上に取り組みます」とございます。

 以前、議会で私は同様の質問を投げかけたことがございますが、ICT(情報通信技術)の活用は教育や業務の効率化をもたらす一方、近年ではその過剰な利用による弊害が諸外国で顕在化し、スウェーデンをはじめとする「脱デジタル化(アナログへの回帰)」や制限の動きが非常に活発になってきております。これは、子供の育ちに非常に重要な視点であります。

 「ICTの活用による学力低下について」の学術記事は、驚くほど世界中からたくさん報告されているところです。
 具体的には、集中力の低下、読解力、思考力の低下、身体への影響などが指摘されています。

質問4 ICTの活用による学力低下の検証について

 このような先進事例を検証しつつも進めていく運びとなっていったのか?
 欠点をどのように検証・克服しながら使用することを検討されたのか?

答弁1

 はじめに、市長就任時の優先政策3点などについてご質問をいただきました。
 私は「市民の生活を物価高から守る」「健康で幸福度の高い街に」「豊かで心安らぐ生活を」の3点を最優先政策に掲げ、市民の皆様の声に耳を傾けながら市政運営を行ってまいりました。
 令和8年度予算編成においても、限られた財源を最大限効果的に活用し、市民の安全・安心に直結する分野を支えるとともに、将来世代に対しても責任を果たせる持続可能な街づくりの実現を目指しております。

 ご指摘の各施策はいずれも市民の皆様が将来にわたって希望を持って暮らせる街、「自然にやっぱり日野だね」と口にするような街を実現するための施策です。市民の皆様からご要望の多かった事業が多々含まれてございますが、それ以外にも市として必要であると判断した事項についても取り入れております。

 また、市議会からの貴重なご提言を真摯に受け止めた組織風土改革を通じ、職員一人ひとりが市民の視点に立った行政運営を実践できる組織文化を醸成してまいります。今後とも市民要望を受け止めるアンテナを高く掲げ、市民の皆様から信頼される行政組織の実現と、幸福度の高い街の実現に向け、着実に歩みを進めてまいります。

答弁2

 市民生活への物価高対策についてでございます。市民生活を物価高から守ることは、私としては最重要課題であると考えております。具体的な取り組みといたしましては、すでに令和7年度よりプリペイド型ギフトカードの配布に向け、市民の皆様の生活を直接的に下支えする、広域的かつ網羅的な施策に動き出しているところでございます。

 そのほかにも市民の皆様からご好評をいただいておりました省エネ家電の買い換え促進補助金の延伸拡充、市民サービスの質に影響が出ないよう人件費高騰分を見込んだ委託料の増額をしております。またさらなる支援事業の実施に向け、関係部局と鋭意調整中であり、詳細につきましては6月補正予算案として提示をできるように準備をしているところでございます。

 なお、市の独自施策とは何かとのご質問がございましたけれども、来年度予算におきましては3・4・24号線の修正設計の予算が市の単費であるということは認識をしているところでございます。

答弁3

 データセンターへのまちづくり条例の対応でございます。これまで市長として事業者に対して、環境等に関する情報をなるべく早く、可能な限り市民に開示していただきたいこと、市民に対して丁寧で分かりやすい説明をしていただきたいことなどを直接要請してまいりました。今後もデータセンターの建設計画については、まちづくり条例および関係法令による手続きだけでなく、これまで周辺住民、事業者に対応してきた経過を十分に踏まえ、引き続き適正に指導をしてまいります。

 次に、環境基本条例への対応でございます。事業者に対しては、排熱や温室効果ガスの排出など環境への負荷の低減や配慮を指導しております。また市民の不安を解消するためにも、事業者には詳細が分かり次第、環境に関する情報を極力早期に公開するよう要請をしております。今後も環境基本条例の協議を丁寧に進める中で、環境審議会のご協力もいただきながら事業者へ働きかけを続けてまいります。

 なお、議会関係者や環境審議会への情報共有があったかとの問い合わせでございますが、まちづくり条例の手続きでは事業者から提出される申請図書や届け出等のほとんどが広告縦覧の対象となっており、計画内容にかかる図書等は広く市民等へお知らせする仕組みとなっております。これまでの開発手続きにおいて、地方自治法やまちづくり条例上、市議会に対する報告義務の規定はございませんので報告はしておりません。一方で、市議会議員からの資料請求等を受けた場合は情報を提供させていただいております。

答弁4

 最後に、ICT活用の効果と現状についてお答えいたします。日野市ではGIGAスクール構想以降、児童生徒一人ひとりが使う学習者用端末は、教育活動において不可欠な学習ツールであると認識をしております。デジタルを活用する効果的な側面では、子供たちが自ら興味関心に基づき情報を収集およびまとめをし、自分の考えを表現するなど探求的な学習の実現に向けて有効であること。また協同的な学びでは、他者の意見を、学習者用端末を用いて比較できる等、効果について教育委員会から報告を受けているところでございます。

 来年度予算編成については、多くの児童生徒が同時にクラウドを利用する場面がある中で、通信に遅延が生じることがあると教育委員会から報告もあり、来年度の整備投資はこうした教育現場の声に基づき、子供たちの探求を止めない基盤整備として決定をしたものであります。

 先進諸国の報告に対する理解と本市のスタンスについてであります。教育先進国においてデジタル端末の使用を制限し、教科書や手書きのノートといった紙の教材の価値を再評価する動きがあることは認識をしております。これはデジタル化が先行した国々において、読解力の低下や集中力の分散といった課題が報告されており、思考の深化には紙、情報の処理や情報の共有化にはデジタルが適しているなど、学習内容に応じた使い分けが議論され進んでいるものと理解をしております。日野市においてもこれまで議会でお答えしてきた通り、デジタルと紙は対立するものではなく、それぞれの良さを活かし、バランス感覚を持って取り組む必要があると考えております。

 今の答弁の内容に関しては、これから審議の場もございますので、今日は今のお話を伺った中で進めさせていただきたいと思います。

 地方自治の本質は、「地域のことは地域の構成員が、自らの責任と権利において決定し、支えていく」という点にあります。地域住民は、教育・福祉・保健などの公共サービスを受ける権利を有する一方で、地域社会を支え、貢献する義務や役割も担っています。この権利と義務の相互関係こそが、地方自治の原理原則であるわけです。

 しかし近年、法的には適正であっても、地域への実質的な貢献や責任を明確にしないまま進出・活動する主体に対して、非常に違和感を抱かざるを得ない状況というのが日野市を中心に散見しています。

 ざっとデータセンターの反対運動・計画見直しが起きている地域を思い浮かべただけでも

  • 千葉県流山市
     閑静な住宅地に隣接する商業地域への計画に対し、騒音や景観悪化の懸念から住民が反対し、計画が撤回・中止となった事例
  • 千葉県白井市
     桜大・富谷地区にて、GLP社による巨大データセンター群の建設に、日照権や交通量増加を懸念する住民が署名運動を行っている
  • 千葉県印西市
     3月5日の記者会見にて、データセンター建築確認処分取消請求が明らかになった
  • 東京都昭島市
     巨大物流施設およびデータセンター計画に対し、地下水の大量消費や住環境への影響を懸念する住民が「考える会」を通じて計画撤回を求めている

 もしこれを三井および事業者の関係者がご覧になっていたならば、ぜひ考え直していただきたい。

 地方自治は単なる法令遵守にとどまらず、「地域社会の持続性」「近接の原理(できるだけ身近な主体が自分たちのことを決定する原則)」を尊重することを前提としております。
 自らの権利は主張しながらも、地域への責任や貢献について明確にしない姿勢は、地方自治の精神に照らして非常に疑問が残ります。
 特に大きな資本を背景に利益追求を優先する場合、地域社会との調和公共性への配慮が絶対に必要不可欠です。

 本来、自治体の執行部や議会は、こうした状況に対して地方自治の原理原則を踏まえた指導や調整を行う責務があります。
 法律に不備がある場合でも、自治の理念を理解し、地域の利益を守る姿勢が求められます。

 地方自治とは、家族・地域・自治体という身近な共同体の中で、権利と義務を果たせる人がその責任を担い、その積み重ねによって地域社会が形成される仕組みです。
 その原則を理解せず、十分に議論・対応できない企業を抱えることは、市民にとって不幸この上ないことだと私には思えます。
 市長が選挙の時に使っておられた「壮大な志」、今ここで本当に発揮していただきたい。

再質問1 地方自治の理念をどう理解し解釈していくのか?

 基礎自治体にとって重要である地方分権一括法が、今風前の灯火と化している。これが日本の現状です。
 地方自治の理念をどう理解し解釈していくのか?
 市長の見解と、今後のこの大きな課題に対する態度を表明してほしい。

 何度も申し上げますが、戦争が起こっているということは、他国で起こっているということではない。いつ自分のところにどのような形で戦争が降りかかってきてもおかしくない、これがグローバル化された事態だと私には思えるわけです。その最も象徴的な標的が今データセンターになっています。
 UAEでAmazonのデータセンターが爆破された。数日前に起こったことです。
 これを国会議員はもちろん、生きとし生ける人を大切にする、助ける、そして日本を何としても永続させていくという、議員以前に、人の本当に本心、魂に触れる部分で、私たちは今起こっていることを本当に真剣に直視していかなければいけない、そんな時代がすでに訪れています。
 以上、市長の見解・態度をお聞かせいただきたいと存じます。

再答弁1

 自治体のあり方についてもご質問があったかと存じます。先日も申し上げた通り、日本国の地方自治というものは、日本国憲法並びに地方自治法に則りまして、双方が市民から選ばれた執行機関と議会の皆様方が車の両輪となり、市民にとってその役割を果たしながら最善の選択をしていく地方自治の制度が取られているものと感じております。私もその理念に則って、首長としての役割を果たしていく決意でございます。

 またデータセンターに関してでありますけれども、市としてはまちづくり条例や環境基本条例のあらゆる規定を駆使しながら事業者と現在も協議を進めているところであります。こうした部分は今後環境基本条例を中心に協議していくことになりますが、まだ一連の手続きを進めている段階ですので、まずは丁寧に協議を進めていくことに注力してまいります。

[PDF] 令和8年第1回日野市議会定例会 所信表明への質疑

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