池田としえ
図書館の開館時間の改善について
まずは、市長、先般は市長選に勝利なさいまして、本当におめでとうございます。社会的弱者、そして、税金を一生懸命払おうとしている方々の、そんな行為が報われるような市政運営を、そんなかじ取りをしていただきたいというふうに思っております。
通告に従いまして、発言させていただきます。
私は、さきの市議会議員補欠選挙で、市民の皆様の御信任を得、当選させていただきました。そういった意味で考えますと、私が選挙戦中に訴えさせていただいたこと、それをまずこの議会の場で通させていただく、そんなことが私に与えられた義務であるかなというふうに思っております。何分こういった席は、本当に初めてでございます。関係各位に、あるいは御迷惑のかかる点も多々あるかと思いますが、どうぞ御容赦いただきますようお願い申し上げます。
さて、私が補選に出るに当たって、市民の皆様に一番訴えたかったことの一つは、本当に市民が望んでいるような公的施設の運営ができているかどうか、そういうことでございました。市民から預かった市税が、市民サービスとの関係で、効果的、また効率的な使い方ができているかどうかという点が非常に重要であると考えたからであります。
質問1 平山図書館の運営について
まず、この現状を改善し、市民サービスの拡充に努める必要を感じているかどうかということが1点。
また、平山図書館は、1977年の開館以来、こうした状況がずっと続いているわけですが、何かこの間、市民から要望があったにもかかわらず、あけてこなかったというのは、特別な事情があるからだと思います。具体的に何が問題であるのか、以上2点、まずお伺いいたします。
答弁
- 図書館の開館時間につきましては、市民の利用しやすい時間を設定することが基本であると考えております。現在、市内図書館の開館時間の設定で、午前10時から午後5時まで、いわゆるフルタイムで開館している図書館は6館ございます。あとの3館につきましては、多摩平児童図書館、それから百草台児童図書館、平山図書館につきましては、いずれも午後の開館でございます。多摩平児童図書館、百草台児童図書館は、専ら児童専門の図書館でありまして、学校を終えてからの利用を中心にと考えた時間設定をしてございます。
- 平山図書館につきましては、いろいろな経緯がございますが、ちょっとお話しさせていただきますと、昭和45年に、元の平山児童館の2階の1室に、児童図書専門の図書室を設けました。その後、児童館が移転した後、一般図書も加えまして、サービスを始めました。さらに、昭和53年に増築をして、日曜日も開館するようになりました。そんな分館でございます。その後、平成2年から検討されました平山駅前コミュニティ構想が実現の際に、フルタイムでの開館を計画した、そんな経緯がございます。その構想が実現せず、平山図書館の位置、規模、あるいは全体の職員数の関係の中で、そういう中では改善を図ることができず、現在に至っております。
- 前後いたしますが、休館日でございます。平山図書館は、議員御指摘のように日曜日、土曜日、そして祝日を休館日としています。休館日につきましても、9館一律ではございませんで、市政図書室や児童図書館を除き、原則、月曜日を休館としています。さらに、ただいまお話ありましたように、平山図書館、それから多摩平図書館は、土曜日を休館日としています。この二つの図書館につきましては、比較的中央館に近いという理由から、週5日の開館としています。なお祝日は、全館休館とさせていただいております。しかしこれからは、市民サービス、市民の利便性をなお一層考慮し、市民生活に対応した開館日、開館時間を設定しなければならないという認識は持っております。
- それから、2点目の、何がネックかという問題でございますが、図書館の業務は、御承知のようにカウンターで本を貸すほかに、新刊書や、既に書架にある本から有効な情報を提供するために、図書の整理や書架の管理が必要となります。求められる資料を用意するために、その周辺の情報や、関連情報も事前に整備する必要があります。これがありませんと、本はあるけれども役に立たない図書館ということになりかねません。このような業務を基本といたしまして、利用者の方々から寄せられるリクエスト本の調査、準備や、新刊ラッシュと言われる新刊書の中から図書館で購入しなければならない本の選定などの業務がございます。現在、平山図書館は、職員2名で運営しておりますが、2階部分が中央館の書庫の一部になっていることから、その管理業務や打ち合わせ等、その他の業務を考慮いたしますと、フルタイムでの開館は難しい状況にあります。また、一般的に、図書館の利用時間を見ますと、どの館でも、平日の利用が少ないということも原因しております。そして、何よりも平山図書館は、中央館へ徒歩で15分程度と、比較的近いことから、そんな理由で、午前中の開館がおくれているということもあります。現在、同じような規模の分館で、フルタイムを実施している館は、3名体制をとっております。この場合でも、中央館から応援ということがございます。このような実態から見まして、現状の体制でのフルタイム開館は難しいと考えております。
- しかし、市民の利便性を第一に考えたとき、ちょっと時間はかかるかもしれませんが、職員との合意を図るべく調整をいたしまして、いま少し効率的な運営ができないか、工夫をしてみたいというふうに考えております
非常に前向きなお話をいただきまして、ありがとうございます。
ただ、私、今回、この一般質問をするに当たって、過去に平山図書館のことで発言したような会議録がないかどうか、ちょっと調べてみました。94年の、ちょうどこれと同じ第2回定例会で、当時の米沢議員という方が、全く同じような形の話で質問されているものを見つけることができまして、読まさせていただいたんですけれど、非常によくお調べになられていて、やりとりが、日野市の図書館サービスが、長年にわたってどんなふうに発展してきたかということが、手にとってわかるような内容でございました。それを読んで、私、一つ、米沢議員と私の視点が違うというふうに考えましたのは、図書館サービスにおける公務労働のあり方というのはどういうふうにとらえているかということでございました。私のとらえ方に沿って、一つの例を挙げてみます。
近所のコンビニエンスストアです。コンビニは、棚卸しが終わらないからといって、新商品の選定が終わらないからといって、店をあけないということがあるでしょうか。それはないんですね、絶対。なぜなら、お客様の立場に立てば、あるいはみずからの存在が社会の中で認められるためには、開店に当たっての万全の準備をするというのは、まず当然のことであります。店があけられないのは、いかなる理由があろうと、お客様には関係がないんです。さらに言えば、お店があけられないのでは、生きていけないんです。もちろん、図書館サービスはコンビニと違って、一義的には市場原理にさらされることのない公的サービスです。民間と同じ物差しで評価できるものでは、当然ありません。
しかし、大事なことは、サービスの前提となっている図書館運営に必要な資金は、市民から預かった税金で賄っている、この事実であります。直接目には見えないんですけれども、お金のやりとりが見えないだけで、お金のやりとりは厳然としてあるんです。日野市では平成11年度(1999年)、決算ベースで年間約6億8,000 万円が図書館運営費として使われております。このお金はどこに向かってあるかといえば、1冊でも多くの本が人の目に触れるようにとの思いの総体である、そういうふうに思っているわけです。
私は決して、変則的な時間帯にあけてほしいと申し上げているわけではなく、他館と同じように、大体その平米数、駅からの距離も、私の足で歩いて70歩ぐらいです。非常に利便性が高い、しかも蔵書数も多い。そういった図書館が、ずっと市民の要望にこたえられていないという状況を、やはり謙虚に考えていく必要があるんではないかというふうに思っております。完全週休2日制も来年から実施され、時代の大きな転換期の中、ゆとりの時間の受け皿として、とりわけ生涯学習のための施設、運営の充実は、欠かせないものとなっていくと思います。身近な施設を利用して、豊かな市民生活を取り戻す絶好の機会になっていくというふうに思っております。何とかうまく運営、開館することができないだろうかというふうに思っております。
例えば、視点を変えまして、人もお金もあれば、大体何でもできるのは当たり前でございます。人もお金も足りないのなら、どうしていくかということを考えていくことがプロの仕事だというふうに考えます。
質問2 ボランティアの導入について
市民の生きがいづくりの一環と位置づけることもできると思いますが、いかがでしょうか。
答弁
- 現在、図書館では、若干でございますが、謝礼をお支払いして、視覚障害者、あるいは聴覚障害者への対面朗読とか、録音テープの作成、点訳等、主に資料の変換でございますが、こういったことにボランティアをお願いしております。また、土曜日、日曜日を中心といたしまして、図書の出納や窓口での貸し出し、返却に、嘱託職員や臨時職員も導入しております。したがいまして、ただいま御提案のありましたボランティアの導入ということになりますと、現在わずかでありますが、有償ボランティア、場合によっては嘱託、あるいは臨時の職員についても、その扱いを整理しておく必要があるのかなというふうに考えています。
- いずれにいたしましても、そういったことを取り入れていくということになれば、今後、市民と図書館とのかかわり方、どのような業務で、どのように協働していただけるのか、検討しなければならない時期に来ているというふうに考えています。
- ただいま太田市、あるいは宮崎市のお話がありました。NPOの取り組みを始めたというふうに聞いております。これらの成果を見守りながら、図書館サービスが継続的に、かつ安定して行われ、さらにレベルアップが図れるという基本に立って検討を進めていきたいというふうに考えております。
市民がサービスの受け手であると同時に、担い手にもなるという、その市民自治のあるべき姿を実証するというようなことにもなっていくと思うので、より一層お考えいただけるとありがたいと思います。
最後に、市長の経営感覚を織りまぜた、その図書館運営ということに関する姿勢をお伺いできればと思っております。
ちょっと実は私、発言しながらはしょってしまったんですけれども、一体、なぜこういった市民の要望にこたえられない状況がずっと続いてきたのかということを、今、市長がおっしゃったような、日野の場合、図書館職員のうち、司書資格保有率が80%以上、非常に極めて高い専門性を持つ優秀な職員がいたからこそ、かえって市民の素朴な要求にこたえられない。むしろそのことが、市民の声を聞けない壁をつくってきたというような状況がずっと続いてきているんじゃないかというふうにも思っていました。もちろん、その前提にあるのは、日野の司書の方たちが、いかにすばらしい図書館行政をとり行ってきたかというのは、もう、重々本当に承知ではあります。全国的にも有名であった、その移動図書館「ひまわり号」の日野市の図書館サービス、その名の一方で、市民の長年の要望にこたえられないできた、そこを一体どういうふうに職員の方たちが考えているんだろうかということを、私はずっと考えておりました。
そんなところで、今回、この質問は終わらせていただきます。
男女共同参画のまち 日野市の実現に向けて
我が国においては、憲法に基本的人権の尊重、法のもとの平等がうたわれ、男女平等の実現に向けたさまざまな取り組みが、国際社会における取り組みと連動しながら行われてまいりました。1999年6月、国会において「男女共同参画社会基本法」が制定され、「男女が社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会」ここが非常に大事ですね。「共に責任を担うべき社会の実現を図る」こととされました。しかも、この基本法の前文は、「21世紀の我が国社会を決定する最重要課題と位置付ける」と明言し、男女両性にとって、非常に意義深い法律となっております。
こうした中、東京都においても、過去4回にわたり、男女平等に向けた行動計画の策定を通じ、さまざまな取り組みが推進され、2000年4月、「東京都男女平等参画基本条例」が施行されました。日野市においては96年3月、2003年度に向けた行動計画「日野男女平等社会推進プラン」を策定され、98年9月には、全国で20番目、東京都では4番目の男女共同参画都市を宣言するなど、先進的な女性施策を打ち出してきた自治体の一つであると、私は非常に以前から考えておった次第でございます。
質問1 審議会等への女性の登用について
答弁
- 日野市におきまして、審議会等への女性の登用でございますけれども、具体的に数字で、ポイントで申し上げますと、4年前の28.5%から、1年ごとに言いますと、30.1%、34%、35.7%、そして現在、5月末現在で、36.2%に推移しております。男女共同参画都市を宣言し、なおかつ、それの推進母体として、庁内的な合意が必要な男女共同参画推進本部、市長を本部長とした組織体の中で、積極的に今まで進めてまいりました。
- 平成10年度での目標数値、33%はクリアしてございます。今後の目標数値につきましては、近々推進本部会議を開きまして、この数値をさらなるアップをしていきたいと考えておりますけれども、もう少しいろんな情報を得た上で決めさせていただきたいと思いますので、現在のところ、確定的な数字を申し上げるに至っておりません。
もちろん、女性であれば誰でもいいと、そういうわけじゃ全くございませんが、幾つかの委員に女性がゼロという現状があるようですが、委員会に女性の声が全く反映されないということは非常に大きい問題だというふうに思っておりますので、ぜひ早急に改善していただけるとありがたいというふうに思っております。
さきに触れました男女共同参画基本法の制定を契機に、全国の自治体では、2000年4月に、島根県の出雲市を筆頭に、市レベルでも条例が制定されるようになっております。男女平等参画条例ですね。出雲市では、条例を基礎に、同年9月、第1次男女共同参画による出雲市まちづくり行動計画を策定し、より具体的な男女共同参画社会への施策を展開していると聞いております。
このように、単なる理念型の宣言にとどまらず、条例によって制度化する、担保するということですね。そういうふうに担保することによって、より一層男女共同参画型の地域づくりが具体的に進むというのは自明の理だというふうに思っております。
質問2 男女平等参画条例について
答弁
- 仮称でございますけれども、男女平等参画条例につきましては、昨年11月に、第3期男女平等行政推進協議会というところで意見を求めているところでございます。同協議会では、3月1日付の広報等で、条例に盛り込むべき意見を広く市民に募集をいたしました。そこで、近々この意見書がまとまって出てくることとは思います。今、議員さんがおっしゃいましたように、男女平等社会の実現につきましては、かなり広く一般に認められているところではございますけれども、形としてはこの条例、そしてそれに理念を入れて、それを実施していくという議員さんの御提言でございます。そのとおりでございます。そして、この条例をつくる、また条例をつくる過程の中で、ぜひ大事なことは、もっともっと広く市民の人にこのことを知ってもらうということだと思います。深くなくていいと思うんです。余り回りくどい理論よりも、やはり一人の人間と人間として、男女が共同の社会をつくっていくんだ、そこの認識を、もっともっと広く理解してもらう運動が必要ではないかなと思っております。
- そこで、行政の中でも、推進本部があるわけでございますけれども、これらの議論の中でも、もう少し緊迫感があった議論も必要でございますし、市民生活の中でも、この辺のところをもっともっと深く理解していただきたいし、また広く理解していただきたいところでございます。こういうものの役に立つために、日野市独自の独自性を生かした、地域性を生かした条例づくりができればいいと考えておりますし、ぜひこの場をかりまして、庁内外にわたり、また市民の皆様にも、もっともっと男女平等についての御理解をお願いしたいところでございます。
これまで社会に反映されにくかった女性の声が次第に浸透していくという、多様な価値観を分かち合いつつ、共同して、よりよい社会づくりを実現するという、そういうかぎになるというふうに思っております。非常に、聞けば聞くほど、前向きな御答弁をいただいて、なお一層、御推進のほど、よろしくお願い申し上げたいというふうに思っております。
次の質問に行きます。
女性にとって、もう一つ大きな問題は、近年クローズアップされてきましたドメスティック・バイオレンス(DV)の問題があります。かつて、DVは、家族などのプライベートな問題として扱われ、基本的に公な課題として取り上げられるということが余りありませんでした。しかし、ここに来て、家族、とりわけ夫やパートナーから妻への肉体的精神的暴力をいかに断ち切り、その人権を守るか、そういった課題が、地域社会ぐるみで解決に当たっていくべきものとして顕在化、深刻化してきている状況にあると言わざるを得ません。
こうしたことから私は、DV問題は、女性の自己実現、社会参画を阻害する人権問題として重要課題であると、そのように考えております。
質問3 ドメスティック・バイオレンスについて
- 日野市においては、このDV問題について、どのような基本的認識をお持ちであるのか、また、あわせて市内のDV被害の実態について、どのように把握されているのか。
- さらに、日野市を含む広域的な近隣市間において、民間市民の方と自治体の職員が、民間シェルターを立ち上げたという新聞記事、これですね、に接しました。その立ち上げまでの経過と、公表できる範囲で結構でございますので、もしそうした被害状況を把握されているのであれば、日野市としてどのような対策を講じられようと考えているのか。
答弁
- 最初に、ドメスティック・バイオレンスについて、日野市はどういう立場、意見なのかということでございます。DV問題の基本的認識については、国際的にも重要に取り上げておりますし、近年、国際的な動向を受けて、女性に対する暴力の問題は、個人の問題ではなしに、社会全体の問題としてとらえてまいりました。昨年12月に公表された国の行動計画、男女共同参画基本計画にも盛り込まれ、本年4月6日に、DV防止法が制定されました。ドメスティック・バイオレンスの問題が法制化されつつあり、女性への暴力は、その対象の性別や、加害者、被害者の間柄を問わず、決して許されるものではないと宣言いたします。
- そして、女性に対する暴力における調査でございますけれども、過日、男女平等市民意識実態調査の中で、ドメスティック・バイオレンスの部分についても調査をさせていただいております。そこの数値を申し上げますと、国、東京都、日野市ということで数字を申し上げます。身体的な暴力として、殴ったりけったりする国5%、東京都14.8%、日野市16.7%でございます。それから、特に日野市においては、性的暴力が東京都の調査結果をはるかに上回ったことになっておりますので、この数字を申しますと、意に反して性的な行為を強要するということが、国6.7 %、東京都5.1 %、日野市22.3%でございます。DVを受けたとき、だれに相談したかということでございますけれども、親戚が45%、知人・友人が34%、市役所の女性相談・母子相談が1%というようなことになっております。
- いずれにいたしましても、加害者である男性は、社会でどのようなことがあっても、職場でどのようなことがあっても、そのはけ口を女性に向けることは犯罪であり、あってはならないと思います。
- その次に、シェルターのことでございますけれども、市としては、具体的にまだまだ今、男女平等社会の実現のために、裾野を広げているという段階でございます。でございますので、今、行政として、シェルターの中に具体的に入っていくというスケジュール、メニューは、今のところ持ち合わせてはおりません。がしかし、やがてはそういう時期が来るであろうとは思っております。そこで、当市の職員が他の自治体に積極的に働きかけ、昨年1月に「多摩でDVを考える会」を結成し、行政職員、民間市民の賛同を受け、女性に対するあらゆる暴力の根絶とシェルター立ち上げが始まりました。その結果、このJR中央線沿線に民間シェルタータイムを立ち上げることになったわけでございます。このシェルターにつきましては、東京都の女性への暴力被害対策事業の財政援助、また近隣自治体等との連携、助成等々を考慮して、先ほど申し上げました、日野市としての課題としては、今後取り上げてまいりたいと思いますが、今の現時点では、もう少し裾野を広げて、この調査結果に基づくいろんなことを精査をして、市民にも公表し、協力をいただきながら、これから発生するいろんな選択肢を選びながら、この問題に対処していきたいと思いますし、シェルターの問題はその一つとしてとらえております。
民間シェルターのタイムというんですか、現在、公的財政支援というのはなく、あくまで民間のボランティア、そして民間の寄付金等でやっぱり運営ということだというふうに思うんですけれども、今後、国の法律やDV防止法が制定されて、この秋施行というような運びになっていくと思うんですが、日野市においても、この公的財政支援ということにつきましては、近隣自治体とともに、早期に積極的に実施されるよう働きかけいただけるとありがたいと思います。
では、次の質問に移らせていただきます。子育て支援につきましては、本会議でも多くの質問があり、重複は避けたいと思います。1点、児童虐待についてお伺いしたいと思っております。おとといでしたか、出沼議員が、子どもの虐待に関するネットワークの構築を、というようなお話がございました。DVも児童虐待も、共通しているのは、非常に表面化しにくく、潜在化していく。その潜在化していくことによって、ますますエスカレートしていってしまうというような側面を持ちます。やはりそこをあぶり出して防止していくというような働きかけをしていく、対応策としては、やはり調査が必要であろうかというふうに思っております。
質問4 東部子ども家庭支援センターについて
答弁
- 子育て支援に関しまして、虐待防止の関連で、東部子ども家庭支援センターの内容でございます。東部子ども家庭支援センターにつきましては、御承知のように本年の2月にオープンをして、事業は開始されております。今現在行っているソフト面につきましては、センターで子育ての総合案内、あるいは子育てに関する情報の提供、また子育て相談、それから関係機関との連携によるサービス調整等を行っているところでございます。
- この虐待につきましては、家庭という閉ざされた環境の中から生まれてきているケースが最も多いわけでございますが、この東部子ども家庭支援センターに相談に来る内容としまして、子育てに対する不安、子育ての仕方に対する相談等はありますが、私が虐待をしています、どうしたらよろしいでしょうかという相談はほとんどないということで、これは児童虐待につきましては、やはりいろんな分野でですね、早期発見、早期対応、早期保護というような原則的な考えを持っております。なぜかと申しますと、どうしても子どもは親から離れたがらないし、親も、いろんな原因の中での虐待のケースがあるということで、両方の側面から調査をする必要があると思っております。
- たまたま近隣市でもそういうことが起きたということですが、日野市におきましても、それとは関係なく、以前からそういうものの解決、体制、組織づくりについて、検討しているところでございます。そんな中で、ようやくここで、ある一定の方向性というか、内容が分析ができてきた。そんな中で、いっときも早く対応したいということで、市長の方からも、今議会で何らかをしていきたいというようなお話がございました。
- その分析の中で見てみますと、児童はどちらかというと、被害者であり、保護者が加害者というような立場になります。その保護者の中でも、虐待に対する原因というのはさまざまでございます。中には、保護者が精神障害を持っていて、子どもを虐待したり、あるいはアルコール依存症による原因から、そういう虐待が生まれたり、いろんなケースがございますが、日野市は、そういう横の連携、あるいは中で、ネットワークの事業連絡会を設けております。この連絡会は、そういう子どもに関するほとんどの組織団体等との連携を図りながらネットワークをしているわけでございます。当然、南多摩保健所、精神の関係をやっているところの団体とか、あるいは児童相談所、七生養護学校を初め、公立・私立の保育園、幼稚園、医師会、それと教育委員会、あるいは児童厚生員等、すべての幅広い方々に出席いただきまして、それらの話を進めてきているところでございます。
- 今考えているのは、そういうケース、早期発見をして、そういうところの解決の団体につないでいくわけなんですが、どうしても家庭内のことということで、その結論が、よほどのことがない限り、現実的には見守りというような措置が多分にあります。その見守りをしている間に、そういう事故が起こりかねるということも十分考えられますし、また、見守りだけで済む場合もございます。そこのところをもう一歩進んで、市の行政がそこにつなげた後でも、そのケースのチェックができるような、一歩進んだ体制をつくっていきたいというふうに考えているところでございます。
焦点を絞ってお伺いしたいと思います。児童虐待という将来的な対応策と、今まさに起こるかもしれない、起こったらどうするという、即応していくのかという点を、少し分けてお伺いしたいというふうに思っておるんですけれども、先般、町田市の事件では、都の児童相談所と市を結ぶパイプがうまく作動していなかったということが、非常に問題点の一つとして指摘されているわけですけれども、日野市におけるそういったパイプというものがきちんと作動するような形でできているのかということと、児童虐待というのは、先ほどお話もあったように、ある意味では、DVよりももっと深刻な面があるというふうに思っています。当然、体力的にも強者と弱者がはっきりしておりますし、ひどくすれば、両親、複数から暴力を受ける場合というのがもちろん想定されます。声も非常に上げにくい。弱者中の弱者と位置づけてもいいかというふうに思っております。
ちょっと市長にお伺いしたいんですけれども、選挙中、市長も、子育て支援はもちろんのこと、真の弱者を救うための、そんな地方自治、というようなお話をよくされていたというふうに、私の記憶に、脳裏にずばっと焼きついておるんでございますが、こういったことに関する即応体制というか、そんなところのお考えがございましたら具体的に、先ほどちょっとお話なんかもちらっとあったようでございますけれども、お聞かせいただけるとありがたいなというふうに思っているんですけれども、市長にお伺いします。
「市長へ非難の手紙届く」って、きょう、読売新聞をごらんになられた方は、ちょうど私、タイムリーで、よし、これはとてもいいな、伝えるのに、なんて思ったんですけれども、ありがとうございます。よかったわ、本当に。そういうことで、前向きに、みんなしてやっていきたいと、そのように思っております。
京王線平山城址公園駅周辺のまちづくりについて
日野市においては、長らく南北格差が叫ばれ、立て看板などもよく見かけるようになっておりました。高幡駅周辺、モノレールが開通し、そして百草園駅周辺も急速に整備され始め、今では東西格差、もうちょっと縮めて申し上げると、南西格差、もうちょっと具体的に申し上げると、平山城址公園駅周辺がやけに寂しく、まだ取り残されていると。そんなふうな感想を持ちながら、いつもあそこの駅を利用させていただいておる者でございます。活気のない状況がずっとずっと続いていると、近くの住民は思っているのであります。
質問1 平山城址公園駅周辺の現状、今後について
答弁
- 平山城址公園駅周辺の現状、今後のまちづくりと、それから都市計画マスタープランとの整合というような御質問でございます。
- 平山城址公園駅の周辺地区の状況でございますけれども、平山城址公園駅の1日当たりの平均の乗りおりのお客は、現在約1万人と言われています。当駅利用者の方につきましては、京王線の方が運賃が安いということもございますけれども、滝合橋、平山橋を渡って来られる利用者が多い、というふうに聞いてございます。
- このような状況の中で、この駅周辺の状況でございますけれども、駅周辺地域の道路につきましては、狭隘道路が多く、入り組んでいるところでございます。したがいまして、緊急車両の通行、駅南北の一体化等からも、道路等の基盤整備のまちづくりが求められているところでございます。現在、京王線を挟みまして駅の東側、両側でございますけれども、約4.7 ヘクタールにつきましては、北側に多く残る農地と住宅地が共存してございます。これらと浅川や用水路の水辺環境を生かしたまちづくり、組合施行の土地区画整理によるまちづくりが進められております。これにつきましては、平成13年度中、今年度中でございますけれども、事業認可がおりる予定となっているところでございます。
- また、駅前についてでございますけれども、北野街道からの進入路につきましては、拡幅整備が行われているところでございます。ただ、現在の駅前広場、約1,900 平方メートルございますけれども、これは京王の所有地ということになってございます。したがいまして、駅前広場に隣接する土地の有効活用はなかなかできない状況になっているということでございます。
- また、現在、市民参画によりまして策定中の都市計画マスタープランでございますけれども、この中の地域別構想案でございますけれども、この中で平山城址公園駅を市内のサブ拠点として、日々の買い物が駅前でできる利便性の高い駅前空間の整備、個性的な商店街づくり、地域の人が集える公共施設の整備等が挙げられているところでございます。
- このようなことを踏まえまして、平山城址公園駅周辺のまちづくりにつきましては、先ほどもお話しさせていただきました、東側で施行されます組合施行による土地区画整理事業との連携を図りながら、地区の特性を生かした地区計画によるまちづくりを、地域の皆さんとの合意形成により進めていきたいというように考えているところでございます。その中で、現在あります地区センター、それから図書館等公共施設の配置、駅前広場やその周辺の土地利用のあり方、これは当然でございますけれども、駅におけるユニバーサルデザイン等の対策も含め、今後、京王電鉄と十分協議を進めてまちづくりを考えていきたいというように考えているところでございます。
質問2 平山苑住宅のがけ崩れについて
答弁
- 場所につきましては、平山苑住宅の南端に隣接している、多摩丘陵の尾根線沿いに残っている、現況が緑地になっているところでございます。このがけ崩れの原因でございますけれども、斜面上の緑地の中の数地点において、平成11年とそれから平成12年の集中豪雨によります──が続いたことによりまして、軟弱地盤となった表土の部分でございますけれども、これがあらわれて地すべりを起こしたということでございます。この地すべりが起きた地点でございますけれども、所有者につきましては、民間企業が1社、それから個人でお持ちになっている方が3名いらっしゃいます。それから日野市も一部所有でございますけれども、こういう所有形態で、現在は、この土地の境界がなかなか確定していないという状況がございます。
- 地すべりの発生時の市の対応につきましては、大きくは現場における暫定的な対応ということで、先日、江口議員の方にも御回答さしあげましたけれども、ビニールシート等による皮膜処理を行っているところでございます。2点目としましては、居住者、それから地権者に対する安全指導等を行っております。それから3点目は、日野市を初めとします関係機関への連絡と連携をとったところでございます。
- これらの地点の恒久的な対応策と指導でございますけれども、1カ所につきましては、住宅等がございますので、ここにつきましては、日野市の建築指導課の方から、安全について是正措置をさせていただいているところでございます。それから、ここの地区につきましては、宅地造成の規制法の区域でございます。そういうことで、東京都の方から、東京都の多摩西部建築指導事務所等の方から、宅地造成の規制法の区域内ということで、権利者の方に勧告書を発付しているところでございます。これらの中で、安全性についてきちっと土地の管理をするようにというような指導を強く指導しているところでございます。今後、防災に強いまちづくりということで、日野市は対応するということになってございますので、今後、このようなことが起きないように常に監視等を行いますけれども、関係機関から適切な指導を個々の権利者、もしくは民間業者の方に指導を行いながら、こういうがけ崩れ等に対する対応を今後強化していきたいというふうに考えてございます。
非常に難しい地域だということは、きのうのお話を伺っただけでもよくわかったんですけれども、やはり市の管理責任ということというのも、非常に重くかかってきているというふうに思いますので、より一層の指導を強化していただきたいというふうに思っております。
それと先ほど、組合施行のまちづくりも始まり、それとまた連携して、駅周辺を中心とした住みやすい、いろんな政策が考えられているようなお話を賜りましたが、なかなかこの手の話というのは、ともすれば、延び延びになってしまうことが非常に多うございます。市立病院もありますし、体育館も出てきました、この間。非常になかなか財政的にも難しい時期になっているわけなんですけれども、また、いろいろあるというのも、非常に何かわかるような気がしますけれども、この地域というのは、日野市の中でももともと決して、多く優先的にその税金を投入されてきている歴史があるというような地域じゃ全くございませんので、ぜひ、市民の税負担とサービスのあり方という、そういう観点から、よくよく御配慮いただきたいと、そのように申し上げる次第でございます。
最後に、市長に、まとめてその辺の御気持ちをお伺いしたいと、そのように思っております。
今後、なお一層、よろしくお願い申し上げたいというふうに思っております。これで質問は終わりますが、冒頭申し上げましたように、初めての席で、お聞き苦しい点が多々あったかと思いますが、日々これ勉強と思っております。また、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。